たかあきの趣味の部屋4



●皮張り

まず、胴の皮を張る部分を紙ヤスリで軽くならします。

皮張り01


皮は、三味線屋さんで切れはしなど捨てられる皮をわけてもらいました。

皮張り02

そのままだと分厚い場合は、紙ヤスリで少し薄めます。

皮に鉛筆で胴の縁取りをして切り取ります。

皮張り03皮張り04

皮を湿らせます。

皮張り05これ、濡らしたキッチンペーパー

その間に、寒梅粉を水で溶いて、コネコネ。

皮張り06

皮が湿ったら、キセンを噛ませます。

皮張り07

胴に寒梅粉で作った糊を塗って

皮張り08

皮を乗せてキセンに紐をかけていきます。

皮張り09

モジリ(割り箸やけど)で紐をひねって、皮を張っていきます。

皮張り10

必要に応じて、とどめにクサビを打ち込みます。

皮張り11

・・・で、乾かします。

乾いたら、キセンを外して

皮張り12

余分な皮をハサミで切って、糊を付けて耳押し(決め付け?)

皮張り13皮張り14


裏も同じように・・・

皮張り15皮張り16

皮張り17

皮張り18皮張り19

これは太棹用なので耳の処理はこれでOK。

それ以外は、際まで切ります。↓

皮張り20


最後に撥皮を貼って完成。

皮張り21


棹を通して・・・

皮張り22

(この写真、撥皮貼る前だった・・・まあ、どっちゃでもええが・・・)



・ファイバークラフト紙

これは使えるかも!と言うことで、皮の代わりにファイバークラフト紙を試してみました。

皮張り23

紙なのに水で濡らすとよく伸びるのです。そして乾くと、その状態で固まる感じ。

硬くて丈夫な紙で、質感も本皮みたい。

ただし、濡らした状態で引っ張ると、キセンで噛んでる所からちぎれてしまう。

で、考えた方法は・・・

まず、超軽く湿らせて(ほとんど乾いてる状態)、軽く引っ張る。

皮張り24

ここで、胴の縁から内側だけ濡らして・・・

皮張り25

さらに引っ張る。これでけっこう伸ばせるのだ。

指ではじいたら、まだまだ引っ張れそうな気がするが、あまり引っ張るとちぎれてしまう。

紙なので、品質は大体一定だ。本皮のように1枚1枚違うわけではないので、どこまで伸びるかが分かっていればいい。

皮張り26

この辺で止めとくべし。

乾いたら、それなりにカンカンのいい感じにはなる。


厚さは、0.25mmと0.35mmがあるけど、0.35mmは3分の1三味線には厚すぎる感じ。


張り上がってから、さらにひと細工。

音抜けを考えて、本皮のように厚い部分と薄い部分をつくるべく、紙ヤスリで薄めます。

張る前に薄めると、破れやすかったのです。

皮張り27


耳押しは、紙なのでどうしてもシワになる部分ができますが、まあ、いがべ。

皮張り28


さわりも出るし、まあ鳴ってくれるが、やはり本皮の方が強く張れるし、音が繊細。

音の抜けの問題だろう。

あと、伸ばしたらそのままの状態で、あまり縮もうとはしないようだ。


ファイバークラフト紙に関しては、まだ研究の余地ありですな。



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