昨日に続き連投です!
三味線大改修工事?・・・最終回です。
天神と上棹、くっつきましたので、上っ面を平らにします。粗目の紙ヤスリの上で・・・ヤスリの方を動かすのではなく、削る物の方を動かす。素人がやるとね、ヤスリの方を動かして削るとどうしてもダレてしまうのです。ダレるってのは、面が微妙に丸くなってしまって、綺麗な平らが出せないの。場所にもよりますがね、この方法だと素人でもそこそこ綺麗に出来ます。駒を作ったり、黒檀の厚板から糸巻を作ったりしてた時に思いついたのです。
・・・やっこねぎ109円・・・は関係ないんやけど。
天神の裏側、ずらした分ちょっと出っ張るんだけど、この程度なら演奏に支障無し、たぶん。
天神の厚みを増やした分、東さわりの面が引っ込んじゃうので、新しいのに変えます。ちょうど同じサイズの新品がありましたので。
東さわりが入る正面の角穴、小さめに開けてますので入るように削って微調整します。そして完全に入れますと・・・
こんなけ出っ張りますので、切ってから接着・・・
まだ少し出っ張ってますのである程度までヤスリで削って、最終的には先ほどの手法で面一に・・・
ここまで出来たら後は上場通し。今回はあまり棹減ってないので鉋は殆ど使わずダイヤモンド砥石(400番と1000番)だけで水砥ぎ。仕上げは3000~4000番の人工砥石と合砥(あわせと)という仕上げ砥石。さすがに上場通しの際には、ヤスリ、砥石の方を動かして削り、磨きます。ダイヤモンド砥石は結構重いんだけどもね。
まあ、そこそこ綺麗でしょ?
おっと、さわり溝を切らねば・・・これまた難しいんだよ、真っすぐ削るのが・・・
我ながら、あんまし上手くねえなあ。自分が上手く出来ないから言うのではないですけど、東さわり付きの三味線の場合さわり溝は必要無いだよな、これ、あくまで名残りですわ。あっても無くても関係ないです、たぶん。昔ながらの「押しさわり」の三味線には必要ですがね。
なので、さわり溝はこれくらいにしとったろ。
それから、東さわりの中身は以前の物をそのまま使おうと思ってたんだけど、とどかないのだ。ネジを回し切っても頭が出ないのだ。仕方ないのでこの際中身も新しく・・・
東さわりの中身、左が新しいの、右が以前使ってた物。先の茶色いの(さわり駒)は紅木です。象牙を使ってる物もあります。以前使ってた右のには白いのが着いてますが、これ牛骨です。自分で牛骨を付け足したのです。紅木よりも減りが少ないんでね。とりあえず今回は紅木でいきます。
さわり駒は角穴よりわずかに大きめにしてますんで、最初は入りません。入れてはちょっと削って、入れてはちょっと削ってを繰り返して隙間なくかつスムーズに動くようにします。
入ったら、余分な部分を切って削って、角を付けます。
そして、上駒を付ける位置を決めます。1の糸が東さわりの中心を通るように。
写真撮り忘れてますが、この時点で上駒を仮付けして糸を張って確認しました。クリアランスOK!
あとは棹と天神の付け足した部分に漆を三回刷り込みました。
ま、こんなもんやろ・・・
糸巻も新品(自作ですが)にして、糸を張ってみました。
ハッハッハッ!バッチリでしょ!?って一人で喜んでんの。