栄水の手帳、小指が痛かったから?しばらく更新が滞っておりました。
前回に書きました「津軽巻き」から普通の巻き方に変えまして、検証の結果、特に問題なし。今は普通の巻き方にしてます。
で、今回は糸巻について。
三味線の糸巻は、基本的に六角形のテーパー状の棒です。細くなっている方を糸蔵の糸巻金具(福林)に入るように円柱状(これも微妙にテーパー状)に削ってあります。
材質は、黒檀が一般的です。象牙やプラスチック製、アクリル製の物もあります。
形状は、素六、面取、宇柄、宇柄面取、などがあります。太さも、細棹、中棹、太棹、でそれぞれ違います。
上の写真、左から太棹用8分5厘 黒檀素六、プラスティック製の宇柄と宇柄面取、中棹~太棹用 黒檀宇柄、中棹用 縞黒檀面取 です。
津軽で使う太棹の場合、長さは新品状態で約14cm、太さは8分(約24.24mm)または8分5厘(約25.76mm)が多いんじゃないでしょうか。糸巻の太い方の面幅を測ってみてください。
材質、形状、太さに関してはそれぞれ好みがあると思います。太さは、太い方が回すのは楽ですね。材質は黒檀が良いと思います、僕はね。
ただ、黒檀にも質があって、三味線の糸巻の場合、
一番良いのが「青黒檀」、次に「本黒檀」、次に「縞黒檀」と言われています。やはり値段もこの順です。
黒檀と言ってもいろいろ種類があって、本黒檀と言われる物でも産地による色や質の違い等あります。他の銘木、紅木や花林等でも同じ事が言えるように思います。 学術的には、黒檀とは「カキノキ科カキノキ属の熱帯性常緑高木の数種の総称」って事らしいですが・・・どうも曖昧な気がします。
まっ、学術的な分類は置いといて、三味線の糸巻として使う場合、大事な事は出来るだけ質が均一な方が良いって事でしょう。少なくとも糸蔵に入る部分は。
縞黒檀は、その名の通り縞模様になってます。削ってみると分かるんですが、黒い部分と茶色い部分で若干質が違います。あくまで僕の主観ですが、黒い部分はネチネチ感がありますが、茶色い部分は乾いた感じがします。下の写真、中棹用の縞黒檀面取。
それから、糸巻も使っているうちに、だんだん止まりが悪くなったり、滑らかに回らなくなったりしてきます。そんな時は三味線屋さんで調節してもらえばいいんですが、自分で出来る範囲の事もありますので、次回はそれについて。